2025.09.13

30 評価シートの設計とは?「評価項目の切り口をどう決めるか?」

30 評価シートの設計とは?「評価項目の切り口をどう決めるか?」

当然ですが、評価シートは100社100様であり、 
自社に適した評価シートを設計する必要があります。 

ただ、公平性・運用面を踏まえたフォーマットはあるため、 
その前提で説明をしていきます。 

これから実際に評価シートを作っていく上で、 
まず始めに決定するのが評価分類です。 

評価シートは一度作って終わりではなく、 
実際に運用した結果を振り返り、 
定期的に見直す前提を持つことが重要です。 
(定期的とは、最低でも半年に1回) 

運用で課題が必ず出るため、 
改善サイクルを組み込みます。 

最初から完璧を目指すよりも、 
まずは形にして運用を始めることが、 
評価制度の定着にとって大切な一歩となります。 

評価シートで言えば、 
80%を目安に作成することをおすすめします。 
ハードルを高く設定しすぎずに 
取り組んでみましょう。 

■評価シートはどう作る? 設計の考え方と進め方 

評価シートは単なるフォーマットではなく、 
自社が何を大切にし、 
どのような成長を期待するかを明文化する仕組みです。 

まずは全体像を捉え、 
制度の目的(処遇・育成・動機づけ)を整理したうえで、 
段階的に設計を進める必要があります。 

詳しくは、コラム28をご参照ください。 
https://focre.co.jp/column/1423/

多くの会社が、 

成果・業績 
プロセス(行動・取り組み姿勢) 
スキル(専門性・技術力) 
マインドやスタンス(価値観・行動指針) 
役職者としての行動

といったイメージで大きくわけるケースが多いです。 

そしてそのウェイト付けが会社の方向性、 
大切にしたいことによって変わるケースがあります。 

ただ、人事評価制度を導入していない、 
また目標を導入することは実は結構ハードルが高いです。 

評価を処遇に反映する場合には、 
目標はまずは除外することをおすすめします。 

その理由は、目標を立てるということが 
意外にハードルが高いということもあり、 
公平性が最初は担保ができずに不満につながり、 
人事評価制度に対して懐疑的になるケースがあるためです。 

例えば、資格取得を目標にするのはどうでしょうか。 
これに関しても職種によって変わるので、 
公平性を担保するのが難しいケースがほとんどです。 

目標については、別途目標管理制度といった 
仕組みを導入する必要もあります。 

この段階では、 
まずはプロセス・スキル・マインドスタンス、 
リーダーシップ&マネジメントに絞って創ることをおすすめします。 

■評価分類の設計を行う 

評価の軸(成果、プロセス、スキル、マインドなど)を 
どのように設定するかを決定します。 

自社が評価を通じて、 
「何を重視したいのか」を言語化することが 
最初のステップです。 

分類を決める際は、 
会社がどの行動や成果を最も重視するのか、 
どのような文化を育みたいのかを明確にする必要があります。 

方向性が不明確だと、 
項目設計や評価の運用に 
一貫性がなくなるリスクがあります。 

なので、評価分類は 
等級や役割定義と整合させることが重要です。 

等級が上がるほど求められる水準や観点が変わるため、 
評価分類がその基準と連動している必要があります。 

例えば、 

・課長クラス=マネジメントを重視する 
・専門職=プロセス・スキルを重視する 
・新入社員=マインドスタンスを重視する 

などといったイメージです。 

評価分類は、評価の「軸」になる 
下記のように設計をすることがおすすめです。 

会社の文化や等級など、整合性を取るためにも 
マインドスタンス・スキル・プロセスなど 
各ウエイトを調整しながら評価をしていきましょう。 

■評価項目・具体的行動を設計する 

評価分類をもとに、 
「具体的に何を評価するか」 

を言語化していく工程です。 

現場での具体的行動を 
評価項目に落とし込むことがポイントです。 

等級要件書や職種定義書を参照し、 
等級ごとに求められる役割・行動レベルを整理します。 

評価者が同じ基準で判断できるよう、 
行動例や期待水準を明記し、 
主観によるばらつきを減らす工夫が必要です。 

「何をどこまでできれば評価が高いのか」を明確にすることで、 
納得感の高い運用が可能になります。 

まとめ 

いかがでしたでしょうか? 

最初から完璧を狙うのではなく、 
80%ほどの水準を目安に評価シートを作成・運用し、 
定期的に見直していきましょう。 

評価項目の設計についても、 
社員へ求める現場での具体的行動を 
落とし込んでいきましょう。 

最後までご覧いただきありがとうございました! 

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