Focus and Createは「次世代につなぐいい会社を創りつづける」
のVision実現のために、中小企業の経営者・役職者に向けた実践的なコラムをUPしていきます。

企業が成長していく上での、1つのきっかけになるような記事を創っていきます。

今回は、組織化0.0【孤立型組織】の状態　シリーズ1/4についてお伝えしていきます。

1. 組織化0.0の抽象イメージ

【プラスの捉え方】
　組織づくりの第一歩目 × 孤立（個人）別組織

【マイナスの捉え方】
　腐りかけ組織 × 机上だけの組織×名ばかり管理職

組織化0.0とは「孤立型組織」のことを指します。
経営方針自体は、完全にトップダウンで時には、社員を支配してしまっているケースもあります。ちなみに、フラット型組織のことを指しているわけでもありません。

基本的には、正式な「組織」は存在しておらず、仮に組織図があったとしても「組織」としては機能していません。よくあるケースとしては名ばかりの管理職として「部長」「課長」などの役職名はつけているものの行っている業務は一般社員と変わらないということです。

この状態の時は「成長の踊り場」になっているケースがあります。また、トップが単独で、マネジメント（支配）できる範囲は決まっているため、社員数10名～15名程度で機能させることができず、離職率20%以上となり、採用⇒離職⇒採用⇒離職・・・と追われてしまいます。そして、その状態を1年・・・3年・・・5年と継続します。

2. 組織化0.0【孤立型組織】の全体感

1　概念
・【RED型組織】心理的安全性の欠如・支配型組織

2　概要
・※フラット型組織のことではない

3　経営方針
・完全トップダウン

4　人（社員）
・トップの物理的な支配により目の前の利益を追求し動く
・社員は自分自身の利益（給与）のために動く

5　組織
・組織はなくトップの指示×支配が動く
・仮に組織図があったとしても機能していない

6　情報
・情報は基本的に未開示である
・求められたら一部開示をする
・経営側からの開示は基本的にしない

7　評価
・心理的な取引で成立する
・支配するための評価である

8　処遇
・基準は基本的にない
・トップの好き嫌いで処遇

3. 組織化0.0の戦略レベルのチェックポイント

「戦略」レベルのチェックポイントです。

【全社戦略】

①在り方
・ Vision・Valueが明確になっていない

②会社の軸
・ 中長期的な方向性（中期経営計画）が明確ではない
・ 経営方針発表会など経営者の想い・会社の方向性を伝える機会がない

③ブランド
・ ブランド（自社の提供価値）が明確ではない

④DX
・ デジタルにおいて自社に統一したものがなく個々の社員が取り組んでいる

⑤リスクマネジメント
・ リスクマネジメントの意識がほとんどない
・ コンプライアンスという概念がない

【組織人事戦略】

①組織デザイン
・組織デザインが明確になっていない

②組織文化
・ 組織文化（カルチャー）として「心理的安全性」が低い
・ 仕事･成果に対する基準が低い

③インテグリティ
・ インテグリティがない
・ 経営者・役職者がインテグリティのない言動をとる

④リーダーシップ
・ リーダーシップがない

⑤キャリア・キャリアパス
・ 社員のキャリアには関わらない
・ 当然、キャリアパスは存在しない

⑥No.2
・ No.2は不在である

⑦役職者（管理職/専門職）
・ マネジメントができるマネジメント人材は不在である
・ ナレッジを高めるプロフェッショナル人材は不在である　
・ トランザクショナルリーダーシップが中心である

⑧間接機能（総務/システム/人事）
・ 総務機能を有する社員を採用し、総務の一部を担っている
・ システム機能は、部分的に外部パートナーに委託している
・ 人事機能は、トップが担っている

【オペレーション】

①生産管理
・ 生産管理の仕組みがなく、個人個人のやり方で業務を回している

②進捗管理
・ 会社として進捗管理ができておらず、個々人に任せている（放置している）

③時間管理　
・ 時間当たり生産性など数値面で測る仕組みがない

④品質管理
・ 品質については、個人の能力に依存しており下限品質が低い

4. 組織化0.0　6つのチェックポイント

下記の一つでも当てはまっている場合には、まだ組織化0.0の状態を脱却できていないかもしれません。一度セルフチェックをしてみることをオススメします！

①採用
・ 中途採用が中心である
・ 業界経験者を軸に人柄よりスキル重視の採用を行っている
・ 業界未経験者には積極的ではない、また過去採用したが離職したなどの失敗体験よりチャレンジしていない

②育成
・ 新入社員の育成の仕組みがない
・ 社員への成長機会を提供していない（社内/社外研修など）

③定着
・ 在り方が不明確であるため、エンゲージメントが低い
・ 【やりがい】を感じられない
・ 【組織への共感】がない
・【チームワーク】はなく、各個人が孤立している
・ 【健康的な職場環境】ではない
・ 【処遇】には納得できていない
・ 人事評価制度などの社員との対話の仕組みがない

④システム（制度）
・ 社内ルールが不明確である

⑤労務
・ 労務管理（勤怠管理）が徹底できていない
・ 就業規則が曖昧である

⑥情報共有
・ 必要な情報が情報共有されていない
・ 会議体が設計されていない

まとめ

以上が組織化0.0の状態です！ピックアップするとチェックポイントが多いですね！組織として成長していくためにも、まずこのチェックポイントをご覧いただき、長所を伸ばすために「欠点」をまずは補いましょう！